平成24年度PA会新人研修(第1回)のご報告

平成24年5月11日(金)に、弁理士会館3階C-F会議室において、第1回新人研修を開催しました。

本研修は、北海道大学大学院法学研究科教授の田村善之先生を講師にお招きして、「平成23年特許法改正の主要論点」というテーマで講義をしていただきました。

講義では、「通常実施権の当然対抗制度の導入」「冒認者出願にかかる特許に対する被冒認者の移転請求」「再審の制限」が取り上げられました。

「通常実施権の当然対抗制度の導入」については、「特許権が移転した場合、旧特許権者と通常実施権者のライセンス契約上の地位について、新特許権者と通常実施権者の間に承継されるか」について、今回の改正で明文による解決はなされておらず、考え方が分かれている旨の解説がありました(「承継説」「非承継説」および「折衷説」)。

「冒認者出願にかかる特許に対する被冒認者の移転請求」については、「冒認出願が請求項を追加している場合」や「冒認出願にかかる発明が改良発明である場合」の移転請求をどう処理するかという論点や、「特許権が移転したときの善意の第三者保護」を巡る論点等の説明がありました。

「再審の制限」については、「侵害訴訟の終局判決確定後に、訂正審決が確定した際、当事者は再審の訴えにおいてその確定を主張することができない訂正について、訂正には多種多様なものがあるため政令に委ねられた」旨が解説されました。

本研修には、90名近くの先生方にご参加いただき盛大に開催することができました。研修終了後の懇親会には、田村先生を含め30名の参加者及びスタッフが集まり、交流を深めることができました。

以上

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