平成24年度PA会新人研修(第7回)のご報告

平成24年8月7日(火)に、東京の弁理士会館において、毎年恒例となりました進歩性判断研修を開催いたしました。

今年も昨年と同様に鈴木大介先生、上田和弘先生、岩永勇二先生を講師に招き、講師ごとに少人数のグループを作り、実例を用いて進歩性欠如の拒絶理由に対する対応策についてディスカッションを行いました。新規合格者とグリーンPAの方を中心に10名の方が参加され、親密なやりとりを行うことができました。

今回の研修では、専門分野に関わらず比較的理解し易い水中ポンプの発明に関する「特願2004-190665号」を実例として用いました。この特許出願は、進歩性欠如を理由として拒絶査定を受け、拒絶査定不服審判を経て、審決取消訴訟(平成22年(行ケ)10408)に至ったものであり、審決取消訴訟においては拒絶審決が取り消され、特許が成立しています。

参加者には、事前に公開特許公報、拒絶理由通知、意見書、補正書、及び拒絶査定謄本を送付し、各自で拒絶理由に対する対応を検討してきていただきました。
研修当日は、先生方に拒絶理由通知に対する考え方や対応策の取り方についてご指導いただきながら、上記事案において、どのような対応をとるべきか議論しました。参加者からは多くの質問や意見が出され、休憩時間も忘れて、最後まで活発な意見交換が行われました。

ディスカッションの後、各グループで対応策をまとめ、どのような対応策をとるべきか、この研修でどのようなことを学んだのか等を発表していただきました。いずれのグループも事例のポイントをよく理解し、適切な対応策が提案されていました。

研修の最後には、各講師の先生から講評をしていただきました。
講師の先生方からは、「良い意見が出ていた。」「審決取消訴訟の判決文を読んで意見書に使える表現を勉強すると良い。」、「審査官とは積極的にコミュニケーションを取るべきである。」、「拒絶理由通知を鵜呑みにする必要はない。」等のコメントを頂きました。

研修終了後の懇親会には、講師の先生方、参加者及びスタッフの計10名が参加し、研修と同様に大いに盛り上がりました。

以上

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