今回は有名な竹中俊子先生によるパテントトロールに関するセミナーです。
知的財産についての主戦場であるアメリカでは、従来より、いわゆるパテントトロール(FTCによる正式名称はPatent Assertion Entities: PAE)の活動が問題となっています。アメリカ企業のみならず日本の企業にとってもパテントトロールの動きやその対応状況を把握することは重要です。
アメリカでは、PAEの問題に関連して、行政においては特許権の付与後レビュー制度(Post Grant Review: PGR)、当事者系レビュー制度(Inter Partes Review: IPR)の拡充などの施策が取られるなど、また裁判所においてはディスカバリーの制限を含む連邦民事訴訟法改正に加え、差止命令を制限するeBay事件、ソフトウェア関連特許の発明該当性や特許請求の範囲を制限するAlice判決やWilliamson判決、等PAEに不利と思われる判決が次々に出されるなどさまざまな動きがあり、一定の成果が表れてきているとも言われています。これらの背景のもと、2016年10月にアメリカFTC(Federal Trade Commission 連邦取引委員会)がPAEに関するレポートを公表しました。
そこで、今回の一般研修セミナーでは、ワシントン大学より竹中俊子先生をお招きして「パテントトロール対応の最新動向-アメリカ及びドイツ-」と題してご講演いただくことにいたしました。
本研修では、米国FTCから2011年に出されたレポート後の法改正や判例法の発展、今回のレポートでのPAE組織・活動分析、特許法Reform提案、及び特許権者に有利なドイツ特許制度を米国での和解交渉を有利に進める手段とする米国パテントトロールの活動状況などについても講演いただく予定です。
事務所に勤務される方々にとっては、PAEについて出願人である企業に適切なアドバイスをする上で重要な知見を得ていただける機会になるかと存じます。また、企業に勤務される方々にとっては、PAE対応を考える上で有用な研修となるかと存じます。
本研修は、弁理士試験合格者、又は日本弁理士会会員の方であれば広くご参加いただけます。この案内が届かない参加対象者をご存知の方は、ぜひ本研修をご紹介ください。
なお、この研修は、日本弁理士会の継続研修として申請中です。この研修を受講し、所定の申請をすると、外部機関研修として2単位が付与される予定です。中座、早退、15分以上の遅刻、の場合は単位が認められませんのでご注意ください。
本研修に参加ご希望の方は、1月16日(月)までに、次のウェブサイトからお申し込みください。
https://www.pa-kai.net/seminar_tokyo1.html
【記】
テーマ: | 「パテントトロール対応の最新動向-アメリカ及びドイツ-」 |
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講 師: | 竹中俊子 先生(ワシントン大学ロースクール教授) |
日 時: | 2017年1月20日(金) 受付6:00pmより 講演6:30pm~8:40pm |
場 所: | 商工会館 6階G会議室(弁理士会館と同じ建物です。) |
会 費: | ・平成28年度合格者でいずれの会派にも属していない方 |
→ 研修: 無料 懇親会: 2000円 | |
・グリーンPA会員 | |
→ 研修: 無料 懇親会: 2000円 | |
・PA会会員 | |
→ 研修: 2000円 懇親会: 3000円 | |
・PA会会員以外の弁理士会会員 | |
→ 研修: 3000円 懇親会: 4000円 | |
・平成27年度以前の合格者で弁理士登録をされていない方 | |
→ 研修: 3000円 懇親会: 4000円 |
その他:
食事は用意いたしませんので、各自でおとりください。また、研修終了後には懇親会を行います。こちらにもぜひ、ご参加下さい。
本研修に関してお問い合わせいただく場合及び研修の申込をキャンセルされる場合は、pa2016seminar@gmail.comまでご連絡ください。懇親会の申込をキャンセルされる場合についても同様にご連絡いただきますようお願いします。
以上