研修報告: 第3回 国際研修 「米国特許無効手続の現状、活用方法・戦略、そして今後の課題」

平成28年7月4日(月)に、フィネガン・ヘンダーソン・ファラボー・ギャレット&ダナー LLP東京事務所の吉田直樹先生を講師にお招きし、「米国特許無効手続の現状、活用方法・戦略、そして今後の課題」(Patent Trial and Appeal Board (PTAB) POST GRANT PROCEEDINGS & STRATEGIES)と題して、2012年の米国特許法改正(America Invents Act)後の特許発行後の手続の現状と、その対応の要点についてお話いただきました。

「アメリカの特許実務は、アンチ・パテントに舵を切ったように見える」という非常にインパクトの強いお言葉から始まった本研修は、季節柄、不順な天候に見舞われてご参加いただいた先生方がそれほど多くはなかったにもかかわらず、非常に熱の入ったものとなりました。裁判所での訴訟に比べて格段に費用のかからないInter Partes Review(IPR)の手続きについての最近の統計が紹介され、特に、手続きのそれぞれの段階までの決定が、権利侵害の訴訟や権利実施のライセンス交渉にどのように影響するかの検討がなされ、その対策として、どの段階のどの手続きに費用・労力をかけるべきかなど、実務に精通している吉田先生ならでは切り口による、ピンポイントな解説に、予定の時間を超過していたことが気にならないほどの有意義な研修となりました。

研修後に行われた懇親会においても、研修の時間中にできなかった具体的なご質問・ご相談について議論がされた一方で、吉田先生の親しみやすいお人柄が伝わる和んだ一面もあり、非常に楽しい懇親会となりました。

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