平成26年度PA会新人研修(第3回)開催報告

平成26年6月26日(木)に、東京の弁理士会館において、毎年恒例となりました進歩性判断演習の研修を開催いたしました。

講師として、上田和弘先生、坂野博行先生、小島清路先生をお招きしました。研修では、講師ごとに少人数のグループを作り、実例を用いて進歩性欠如の拒絶理由に対する対応策についてディスカッションを行いました。新規合格者とグリーンPAの方を中心に26名の方が参加され、活発なやりとりを行うことができました。

 

今回の研修では、継手装置の発明に関する特許出願事件を実例として用いました。この特許出願は、進歩性欠如を理由として拒絶査定を受け、拒絶査定不服審判を経て、審決取消訴訟に至ったものであり、審決取消訴訟においては拒絶審決が取り消され、特許が成立しています。

 

参加者には、事前に公開特許公報、拒絶理由通知および引用文献を送付し、各自で拒絶理由に対する対応を検討してきていただきました。研修当日は、先生方に拒絶理由通知に対する考え方や対応策の取り方についてご指導いただきながら、上記事案において、どのような対応をとるべきか議論しました。参加者からは多くの質問や意見が出され、休憩時間も忘れて、最後まで活発な意見交換が行われました。

 

ディスカッションの後、各グループで対応策をまとめ、どのような対応策をとるべきか、この研修でどのようなことを学んだのか等を発表していただきました。いずれのグループも事例のポイントをよく理解し、適切な対応策が提案されていました。

 

研修の最後には、各講師の先生から講評をしていただきました。講師の先生方からは、「良い意見が出ていた。」、「補正の際には、権利範囲についてクライアントによく確認すべきだ。」、「主張の根拠を明確にすべきだ」等のコメントを頂きました。

 

研修終了後の懇親会には、講師の先生方、参加者及びスタッフの計17名が参加し、研修と同様に大いに盛り上がりました。

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