平成28年度PA会新人研修(第1回)開催報告

森濱田松本法律事務所のパートナー弁護士で、独占禁止法を専門として活躍されている宇都宮秀樹先生をお招きし、「弁理士が知っておくべき独禁法の基礎」 副題「―競争法の枠組みから標準必須特許問題までー」と題して講演いただきました。
朝から積雪があり、大変足元の悪い中、約30人もの先生にご参加いただきました。競争を保護する独占禁止法の法趣旨、規制対象の行為類型について判例などを交えて説明を戴いた後、知財になじみのふかい 独占禁止法第21条 の正当な権利行使 と独占禁止法との関係いわゆる「共同開発ガイドライン」「知財ガイドラン」について解説を戴きました。FRAND宣言した標準必須特許についての扱いの規定を新たに設けた、知財ガイドラインの改正案が昨年7月8日に開示されていましたので、これについても丁寧に解説を戴きました。知財ガイドラインは、パブリックコメントを反映して、1月21日に改正が決定したことから、参加された方には非常にタイムリーな内容になったのではないかと思います。独占禁止法と、知財は対立するものではなく、ともに、産業の発達に寄与するものだとの認識を新たにすることができ、有意義な講演でした。また、雪の中にもかかわらず、宇都宮先生をはじめ、多くの先生が懇親会にも参加いただき、懇親をふかめることが出来ました。皆様に感謝申し上げます。

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